平成23年9月15日、日本公認会計士協会から『循環取引等不適切な会計処理への監査上の対応等について』(会長通牒平成23年第3号)と題する会長通牒が発出された。
以下はメモ。
【1.構成などのメモ】
全9ページ・5セクション建て。
題名からも当然であるが、文章のおよそ7割(大体6.5p/9p)が「4セクション目の監査手続実施上の留意事項」に充てられている。
4セクション目の中でも(1)リスクの評価、(3)残高等の確認は、それぞれ1p、2pが割かれており、監査人にとって重要だというだけでなく、事業会社としても、ここを重点的に実施することが循環取引等の防止に効果的であり、また、経理部門としても説明責任を果たすことになるものと思われる。
【2.内容メモ】
以下は、印象に残った箇所のメモ書き
1.循環取引の特徴
・取引先は実在することが多い
・資金決済は実際に行われることが多い
・会計記録や証憑の偽造又は在庫等の保有資産の偽装は、徹底して行われることが多い
4.監査手続実施上の留意事項(8)異常性分析
回転分析や比率分析は、前期との比較等の短期間の分析では、それほど異常性が顕著には出ていない場合でも、中期的な趨勢を分析した場合には、異常性を認識できることもあるので、その点にも留意する。
4.監査手続実施上の留意事項(9)異常点への対応手続
① 会計システムと業務システムとの金額の整合性の確認
② 異常な会計伝票の有無の確認